企業のCSR/SDGs

伊藤忠の企業理念が28年ぶり「三方よし」に。

先日、伊藤忠商事が2020年4月1日から企業理念を
「三方よし」に改定するという発表がありました。

『「三方よし」は、伊藤忠の創業者である初代伊藤忠兵衛が重んじた言葉とされ、売り手と買い手だけではなく、地域経済に貢献することで、経済活動が許されるという考えだ。

持続的な企業価値の向上と、社会課題の解決を図るという現在の取り組みにつながっている。』
(1月16日付読売新聞記事より)

伊藤忠といえば近江商人。

近江商人といえば大阪商人、伊勢商人とともに江戸時代に大活躍し、
後の老舗企業の礎を築きました。

士農工商で商人が差別された時代に、

「商売は他を利する菩薩行」、「商いは仏の代行業」など

 道徳心や信仰心、地域貢献を軸とした経営哲学を唱えました。

さて、全国各地で大成功する近江商人たちですが、
もちろん新しい土地で初めから成功できたわけではありません。

誰も知り合いがいなく、
まだ信用も信頼もない地域にやってきた商人たちは、

まずはその地域で道を整備したり、橋を立てたり、その地域のためになることを一生懸命やったんです。

その結果として、
『この人はこれをやってくれたという信用にもとづき、
この人ならこれからもいろいろなことをお願いできる』
という信頼が生まれたのですね。

商人たちがものを売り始めるのは、その信用と信頼が築けてからだったそう。

そうするともちろん地域に愛され、成功しますよね。

日本は、世界でも群を抜いて老舗企業が多い国です。
(世界最古の企業は東大寺を建立した金剛組)

老舗企業は何が上手かったかというと、顧客との関係づくりです。

それも、上下ではなく横の関係づくり。

お客さんとの知識格差で優位に立つのではなくて、
どんどんお客様の懐に入っていって超個別対応をしたのでした。
(越後屋のマンツーマン接客は有名です)

顧客との関係づくりがますます重要になる現代において、

伊藤忠商事が原点に立ち帰ったように、老舗企業の知恵から学ぶことはたくさんありそうです。

山崎 梨紗